【冬蜂の死にどころなく歩きけり】
この句の末尾には「けり」という感動・詠嘆を表す切れ字が使われています。切れ字というのは、強く言い切る働きをする語で、切れを生み出すのに使われます。
現代の俳句では、「や」「かな」「けり」の三つの切れ字が使われています。
「かな」は末尾に使われることが多く、感動、詠嘆を表します。
「や」は上の句に使われることが多く、詠嘆や呼びかけを表します。
「けり」は末尾に使われることが多く、断言するような強い調子を与えます。
また、過去を表す助動詞であることから、
過去の事実を断定するような意味合いを与えます。